大天狗の見た目や装備

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天狗の種類は大きく分けて2つに分類される
・大天狗(よく知られる高鼻の天狗)
・小天狗(カラス天狗、木の葉天狗、狗賓、女天狗)
ここでは、大天狗について書く
大天狗は、強力な神通力を持つとされる天狗
優れた力を持った仏僧、修験者などが死後大天狗になるといわれる
そのため他の天狗に比べ強大な力を持つという

見た目の特徴
・赤い顔
・鼻が長い
・半人半鳥
・背中に翼をもつ
・羽団扇を持っている
・一本歯の下駄(天狗下駄)
・山伏(修験者)の格好
・隠れ蓑を持っている

順を追って書いていく
【赤い顔、鼻が長い】
様々な説がある
■伎楽で使われる伎楽面ぎがくめん(鼻の極めて高い男の面)とされる
■天孫降臨の時に先導を務めた猿田彦(サルタヒコ)のイメージが合わさった
■外国人(ユダヤ人)
仏道から外れ、天狗道へ墜ちる?
■室町時代の絵師(画家)によって描かれた
■鼻は男性器? 修験場は女人禁制の為、「男色」を好んだとも
昔話によると、山火事で火傷した


【半人半鳥、背中に翼をもつ】
こちらも、様々な説がある
■トビなどの鳥の妖怪だった名残り
■人間から妖怪になった
■迦楼羅天(カルラテン)インド神話に出てくる巨鳥で、金色の翼を持つ
ちなみに、崇徳天皇(すとくてんのう)は、黄金の翼を持つ天狗

天皇の位まで得たにもかかわらず、悲憤のあまり天狗になった人物がいる。第七十五代崇徳天皇、その人である。白河法王亡き後、鳥羽上皇が院政を敷くなか、寵愛する得子の子・体仁親王(近衛天皇)を即位させるために、崇徳天皇を譲位させる。近衛天皇は、崇徳上皇の弟という位置付であった。病弱だった近衛天皇が17歳で崩御すると、後白河天皇が即位する。鳥羽法皇が崩御すると、保元の乱が勃発し、崇徳院側は敗北し、崇徳院は、讃岐に配流となる。崇徳院は鳥羽院の子とされているが、実は鳥羽天皇の祖父である白河天皇の子。鳥羽天皇は崇徳院を「叔父子」と呼んだ(鳥羽院の父である堀河天皇の弟で、叔父であったため)。
 崇徳院は、後生菩提のために五部大乗経を指の血で書き上げ、 これを都に届けてくれと実弟の仁和寺御室の覚性法親王に送ったが、入道信西の進言によって拒否された。 崇徳院は怒り狂い、髪も剃らず、爪も切らず、生きながら天狗の姿になったという


【羽団扇を持っている】
天狗の中でも、大天狗または力の強い天狗が持つとされる団扇
羽団扇自体が強力な通力を有すとされる
自身か、もしくは眷属の羽を献上させ羽団扇にすると言われる
羽団扇1本で、飛行、縮地、分身、変身、風雨、火炎、人心、折伏、等 何でも自由自在だという
また、ただ持って座っているだけで妖魔退散の効果があり、時には武器と同じように悪獣悪鳥等に打ち付けて使うこともあるとされる
この様に、様々な奇跡を起こすとされる団扇であるが、特に恐れられたのが天狗によっておこる火事であり、天狗の団扇は火を煽り火勢を強め、自在に操るために使われるものと信じられてきた
そのため、天狗を祀る神社では天狗が火事を起こさないように火伏の神として祀られていることがある
天狗の羽団扇の羽の数は奇数で束ねられ、11枚とされるが、社寺によっては9枚、13枚などとされている所もある
また、ヤツデの葉にも魔除けの効果があるとされる他、姿形など羽団扇と類似点が多い
しかし、天狗が持つとされるのは、あくまで天狗の羽で作られた団扇であり、ヤツデの葉を持っているわけではない


【一本歯の下駄(天狗下駄)】
山を登る時は二つ歯足駄の前歯を抜き、一本歯に
山を下る時は後歯を抜いて、一本歯下駄にした…とか
山を登るときは、前に重心をかけてつま先あたりでしっかり土に食らいつき上る
下るときは後歯を抜いて前歯だけの一本歯にする事で、後ろに加重をかけながら爪先はブレーキの役割を果たして山を無事に下山したのであろう
また、現代ではバランスや体幹を鍛えるのに最適とか
立位を安定させる為に脳と筋肉で制御することから、リアルタイムで脳が必死に姿勢制御の指示を行うので、無数の筋肉群(インナーマッスル含む)が働くとともに脳を酷使する事で単純にボケ防止となるとか
と、不思議だが理に適っている


【山伏(修験者)の格好】
翼を持ち山に住む妖怪だった天狗は、山岳信仰と共に、次第に修験道のイメージと重なっていき、しばしば「山の神」として山伏の格好で描かれるようになったと考えられています
その教えは、大自然のなかで修行を積み、自己を見つめ、人間の本能的欲望を断ち切ることで、修験道を進む人は「修験者」や「山伏」と呼ばれるようになりました
断食や火渡りなど大変厳しいものもあります
これらの厳しい修行を乗り切った者だけが、本物の山伏になることができる
修行後、人里に落りてきて住人が病気になった際、薬(薬草)で治してあげると
凄い力を持っている(神通力)と思われたことでしょう
また、髭の伸び切った顔や、独特な服装や風貌をみて天狗と言われたのかもしれませんね
また、優れた力を持った仏僧、修験者などが死後大天狗になるといわれる
上級の山伏を大僧(だいそう)と呼ぶ
仏教の僧の位は、大僧正>権大僧正>僧正>権僧正

頭襟(ときん)
山伏が頭に乗せている頭襟は、黒漆で塗り固めた布で作った丸い小さい形式もので、大日如来(だいにちにょらい)の宝冠を表現しています
法螺(ほら)
法螺とは法螺貝の笛のこと
山伏が法螺貝を持つ理由は山神に入山を知らせるため。山の神様は法螺で報告をしないと追い出すために地滑りや落石を落とすと信じられていたのです
法螺を吹くタイミングは3つと決められています
1回目|山神に入山を知らせるため
2回目|山で遭難せずに修行が行えていることを寺に知らせるため
3回目|山の中の獣を避けるため
手甲(てっこう)
手につける武具のことで、外傷・汚れ・日射から肌を守るもの
最多高数珠(いらたかじゅず)
一説には、黒いムクロジのきのみをつなぎ合わせた長い数珠。憑き物のお祓い、悪魔祓い、虫封じ、魔除け、身体のおまじないの意味があります。
両手で激しく上下に擦り合わせて高い音を出し、その音は神仏を乗り移すこともできる
檜扇(ひおうぎ)
木製の扇のこと。おそらく男性専用のものを所持。
鈴懸(すずかけ)
修行時の上下の衣服のこと。色は白で麻で作られており、流派によって色を変えたようだ
脚絆(きゃはん)
くるぶし部分にまく布で、歩きやすく疲労を軽減する目的で現在の作業服でも扱いがある
八つ目草鞋(やつめわらじ)
八つ目草鞋は普段では使用されない草鞋で、儀式や修行の時にだけに使われる丈夫なものです
笈(おい)
山伏が背負う竹製の箱型のもので、中には仏像・仏具・経巻・衣類・薬を入れていました。
羅宇(らお)
竹製のキセルのこと 現代のタバコのこと

結衣袈裟(ゆいけさ)

肩からかける袈裟のことで、細長く折りたたんだ布を輪のかたちに紐で結びところどころに菊綴(きくと)の丸い装飾をつけたもの
金剛杖(こんごうつえ)
修行時にもつ四角または八角の白木の杖
稀に象牙や金属で作られているものがある

1.頭襟 – 2.鈴懸(篠懸) – 3.結袈裟(不動袈裟) – 4.最多角念珠 – 5.法螺 – 6.斑蓋(檜笠) – 7.錫杖(菩薩錫杖) – 8.笈(箱笈) – 9.肩箱 – 10.金剛杖 – 11.引敷 – 12.脚半 – 13.八目の草鞋 – 14.檜扇 – 15.柴打 – 16.走縄(螺緒) – 17.簠簋扇

上がその一覧であるが、1.から12.を山伏十二道具
1.から16.までを山伏十六道具という。 胸に付けられたぼんぼりは結袈裟の梵天という


【天狗の隠れ蓑】
彦一ばなしでも非常によく知られた説話
一休、吉四六と並び特に知られるとんち者でもある
また、秋田県の鬼であるナマハゲにも見られるように、蓑を身にまとった存在とは、古来、常世からの来訪者を意味していた

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