日本の鬼の名前 一覧

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前回は、天狗について書いたので
今回は、鬼について書いてみようと思います

・酒呑童子(しゅてんどうじ)
最強の鬼と言われる「酒呑童子」は、平安時代に京の都付近で暴れていた最強 の鬼だと称されています。鬼の種類の中でもかなり大柄で、身長は6m・角は5本あり目が15個もあ ると言われています
・茨木童子(いばらきどうじ)
「茨木童子」は、最強の鬼である酒呑童子の右腕だとされている鬼です
性別や姿などは諸説ありますが、鬼の種類としては数が少ない女の鬼で最強の鬼である酒呑童子の恋人だったという説もあります
・八瀬童子(やせどうじ、やせのどうじ、はせどうじ)
山城国愛宕郡小野郷八瀬庄(現在の京都府京都市左京区八瀬)に住み、比叡山延暦寺の雑役や駕輿丁(輿を担ぐ役)を務めた村落共同体の人々を指す
伝説では最澄(伝教大師)が使役した鬼の子孫とされる
・鬼一口(おにひとくち)
平安時代初期の歌物語『伊勢物語』
ある男が何年も女のもとへ通い続けていたが、身分の違いからなかなか結ばれることができなかった
あるとき、男はついにその女を盗み出したが、逃走の途中で夜が更けた上に雷雨に見舞われたために、戸締りのない蔵を見つけて女を中へ入れ、自分は弓矢を手にして蔵の前で番をして、夜明けを待った
やがて夜が明けて蔵の中を覗き見ると、女の姿はどこにもなかった
女はその蔵の中に住んでいた鬼に一口で食い殺され、死に際に上げた悲鳴も雷鳴にかき消されてしまったのである
・天邪鬼(あまのじゃく)
鎌倉時代の説話集『古今著聞集』などに登場する鬼
『古今著聞集』には以下のように記述されている
酒呑童子討伐で知られる武将・源頼光が弟・源頼信の家へ行ったとき、厠に鬼童丸が捕えられていた。頼光は、無用心だから鎖でしっかり縛っておくようにと頼信に言い、その晩は頼信の家に泊まった。鬼童丸は縛めの鎖をたやすく引きちぎり、頼光を怨んで彼の寝床を覗いて様子を窺った
頼光はこれに気づき、従者たちに「明日は鞍馬に参詣する」と言った。そこで鬼童丸は鞍馬に先回りし、市原野で放し飼いの1頭の牛を殺して体内に隠れ、頼光を待ち受けた。しかし頼光はこれをも見抜き、頼光の命を受けた渡辺綱が弓矢で牛を射抜いた
牛の中から鬼童丸が現れて頼光に斬りかかってきたが、頼光が一刀のもとに鬼童丸を斬り捨てたという
・目一鬼(まひとつおに)
『出雲国風土記』大原郡阿用郷の条に登場する人食い鬼のことを「目一鬼(まひとつおに)」と呼びます。しかしこの鬼自体に名前はなく、人食い鬼の目が1つしかなかったことから目一鬼という名前で呼ばれています。日本に現存する文献の中で、最古の鬼の記述だと言われています
・牛鬼(うしおに、ぎゅうき)
「牛鬼」とは、西日本に伝わる妖怪です
頭が牛で首から下は鬼の胴体・手足は蜘蛛という説や、胴体が牛で頭が鬼だという説もあります
鬼の種類としては珍しく、毒を吐くという能力を持っています
・牛頭 (ごず)
「牛頭」は地獄で亡者を責める獄卒で、牛の頭に体は人間という姿をした鬼です
後程ご紹介する馬頭と一緒に登場することが多く、地獄の番人という説もあります
・馬頭 (めず)
牛頭同様、仏教において地獄にいるとされている亡者を責める獄卒です
馬の頭に人間の体という姿をしており、「牛頭馬頭(ごずめず)」として一緒に登場することが多いです
・熊童子(くまどうじ)
・虎熊童子(とらくまどうじ)
・星熊童子(ほしくまどうじ)
・金熊童子(かねくまどうじ)

最強の鬼である酒呑童子には、茨木童子以外にも四天王と言われる「星熊童子・熊童子・虎熊童子・金童子」の4人の鬼がいます。この四天王だけでなく酒呑童子が舞えと命令すれば舞と歌を披露する「いしくま童子」という鬼もいたと言われています
・霊鬼(れいき)
「霊鬼」という名前で呼ばれる種類の鬼は、人の魂が変化して悪霊になったものを表しています
中国で「鬼」という漢字は悪霊を指す言葉だったことが由来となってこの名前になったと言われています
・羅刹(らせつ)
「羅刹」という鬼はかっこいい名前をしていますが、力が強いだけでなく足も速く人を食べるとも言われている悪鬼です。「悪鬼羅刹」という恐ろしい魔物を例える言葉の由来となった鬼ですが、後に仏教に入り守護神になったと言われています
・夜叉(やしゃ)
「夜叉」という鬼は、仏教に登場する悪鬼や神の一種という2つの種類の説がある鬼です。鬼面を持ち刀などの武器を構えている姿で描かれることが多く、毘沙門天に仕える神とされています
・悪鬼 (あっき)
人間に対して悪をばらまく鬼を総称した名前である「悪鬼」は、邪鬼や悪魔も含まれています。疫病や飢饉といった様々な災厄は、この悪鬼によって世にばらまかれるものとされていました
・獄卒、または極卒(ごくそつ)
地獄で死者を責めるという役割のある「ごくそつ」は、地獄における役人のような存在です。獄卒は赤鬼として描かれることが多いですが、地獄で働く鬼の総称のような名前なので赤色や青色など様々な色の鬼が描かれることもあります
・餓鬼(がき)
生前に贅の限りを尽くしたり、強欲だった人間の成れの果てが餓鬼という鬼です。餓鬼になった人間は、触れた水や食べ物が全て火に変わってしまい永遠に続く飢餓の中で苦しみ続けることになります。その姿は骨のように痩せ細り、お腹だけが醜く膨れ上がっているとされています
・子鬼、または小鬼(こおに、しょうき)
「子鬼」とは、小型の鬼や子供の鬼のことを意味した名前で、西洋のゴブリンやインプを和訳した名前でもあります
醜悪で悪意のある妖怪で、人間に対して小さな意地悪をする妖怪として有名です
・鬼神(きしん)
神という名前の「鬼神」とは、気性が荒い荒ぶる神のことを意味しています
祟る神の種類の総称として鬼神という名前が使われますが、総じて超人的な能力があるため日本では古くから恐れられてきました
・前鬼・後鬼(ぜんき・ごき)
実在した修験道の開祖「役小角(えんのおづの)」は、強力な能力があり鬼をも操ったと言われています
その使役されたとされる鬼が前鬼・後鬼です。この鬼は夫婦でしたが、悪さをしていたところ役小角に捕まってしまいます
前鬼・後鬼は子供を平気で殺す凶悪な鬼でしたが、役小角に自分たちの子供を隠されたことで悲しみを知り改心したと言われています
また、天狗とも知られる
・阿久良王(あくらおう)
倉敷市の由加山を根城にしていたという伝説のある妖怪「阿久良王」は、文献によっては「阿久羅王・阿黒羅王」という名前で記されていることもあります
悪事の限りをつくして人間を苦しめた妖怪ですが、死の間際に会心すると75匹の白狐となり神の使いとして人々を助けたと言われています
・温羅(うら/おんら)
「温羅」は伝説上の鬼・人物を表しており、古代吉備地方の統治者の名前だとされています
温羅の伝承は数々の種類が伝えられていますが、桃太郎のモチーフになったとも言われています
・金平鹿(こんへいか)
紀伊国熊野の海を荒らし回った鬼や妖怪の大将である「金平鹿(こんへいか)」は、「多蛾丸(たがまる)」という名前でも記されています
様々な種類の鬼や妖怪を部下にしていたとされています
・藤原千方の四鬼(ふじわらのちかたのよんき)
金鬼(きんき)
風鬼(ふうき)
水鬼(すいき)
隠形鬼(おんぎょうき)

『太平記』第一六巻「日本朝敵事」
平安時代、時の豪族藤原千方は、四人の鬼を従えていた
どんな武器も弾き返してしまう堅い体を持つ金鬼、強風を繰り出して敵を吹き飛ばす風鬼、如何なる場所でも洪水を起こして敵を溺れさせる水鬼、気配を消して敵に奇襲をかける隠形鬼である
藤原千方はこの四鬼を使って朝廷に反乱を起こすが、藤原千方を討伐しに来た紀朝雄(きのともお)の和歌により、四鬼は退散してしまう
こうして藤原千方は滅ぼされる事になる
・阿用郷の鬼(あよのさとのおに)
「阿用郷の鬼」とは、上記でご紹介した『出雲国風土記』に登場する一つ目の人食い鬼の種類のことです
目一鬼という名前で記されていますが、鬼自体には決まった名前はなく阿用郷の鬼とも呼ばれます
・羅城門の鬼(らしょうもんのおに)
平安京の正門である羅生門に巣食っていたと言われる「羅生門の鬼」は、謡曲『羅生門』にも登場する有名な鬼の名前です。『羅生門』以降に鬼の報復の話があり、その作品では「茨木」と記されているため別々の種類の鬼である羅生門の鬼と茨木童子が同一視されることがあります
・元興寺の鬼(がんごうじのおに)
「元興寺の鬼」は、飛鳥時代に奈良県の元興寺に現れたとされている鬼の名前です
『画図百鬼夜行』などの古典の妖怪図鑑では、僧の姿をした鬼の姿で描かれています
元興寺の鬼を退治した法師は、その高い能力を発揮して後に立派な法師になったとされています

都道府県別 にっぽんオニ図鑑
山崎敬子
じゃこめてい出版
2019-04-10


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